■世界観

今ではない、いつか。
ここではない、どこか。

流影街(ルエイガイ)と呼ばれる都市がある。

街は複雑な多層構造を成していて
昼間でもほとんど、陽の光が差し込まない。

様々な歴史を経て、この街は他の都市から干渉を受けない
孤立都市になった。

街には黒道(ヘイダオ・ヤクザ)が跋扈し
多くの流氓(リュウマン・流れ者)が流れ込む。

千年ほど前、この都市には「魔族」が住み
魔法の力で街は栄えた。

やがて「魔族」と「人間」が交わるに至り
純血の「魔族」は緩やかに滅びる。

かつて隆盛を極めた魔法の力も、今では
「明日の天気をやたらと当てる」だの
「スプーンを少しばかり曲げる」だのと
わずかばかりの残滓を残すのみ。


この街には警察がない。

罪人には賞金がかけられ
猟手(リーシュウ・賞金稼ぎ)によって捕えられる。

街の治安は猟手によって、かろうじて守られている。


そんな街の、猟手達の物語。


■登場人物

・トカゲ(♂)

猟手。
千年以上を生きてきたとされる
この街唯一の、純血の「魔族」。

仕事は主に「人探し」が多い。

銀髪で、肌の色は青白く、身長は低め。
その外見は、彼の皮肉めいた物言いと相まって、冷徹な印象を抱かせるが
その実、情に厚い部分もある。

現在では、魔法を使うことができないが
ある条件の下で、強大な力を発揮することができるらしい。

コーラが大好物。


・モモ(♀)

トカゲの相棒。
身長百九十一センチ、体重六十キロの長身で
丼飯十杯を、前菜代わりに平らげる大喰らい。

トカゲに惚れていて、何度もアプローチを試みるものの
関係は進展していない。

いざ、という時のために、常に勝負下着を身につけている。

拳法が達人級の腕前。

毛虫が嫌い。


・シン(♂)

トカゲの友人。

流影街最大勢力の黒道、百龍(ヴァイロン)の幹部。

肩書きは若頭(ナンバー・ツー)だが
組織の仕事は、全て彼が取り仕切っており、実質的なナンバー・ワンである。

部下からの信頼も厚く、彼もまた
部下のために力を尽くすことを惜しまない。

組織に敵対するものがあれば、全力をもってこれを排除する。

金髪で色黒。左目に、縦に走った刀創あり。


・マリ(♀)

シンの片腕。

長い黒髪で、切れ長の眼と大きな口が印象的。
息を飲むほどの美女だが、明け透けな物言いを好み
食べ方が、信じられないくらい汚い。

正確には百龍の構成員では無いらしい。


・ゴロウ(♂)

シンの片腕で、百龍幹部。

熊のような体躯と、酷い癖毛をオールバックに撫でつけ
大きな傷だらけの拳。と迫力満点だが、眼だけが妙に可愛い。

涙もろく、組織傘下の商店主や街の住民から慕われている。

外見に反して甘味好き。
饅頭と緑茶の組み合わせを好む。